NPO法人|森をたてようネットワーク

散策で感じる、学ぶ HOP森の教室inニセコ -秋の森林浴を楽しもう-

2014年10月4日(土)、倶知安町の『百年の森』にて「森の教室 in ニセコ」と題し、秋の森を歩き、自然の力を感じるイベントを開催いたしました。広葉樹の木々が紅や黄色に色づくなか、爽やかな森の空気を胸いっぱいに吸い込みながら、自然の営みについて学び、心地よい一日を過ごしました。

ご家族連れなど、たくさんの参加者の方々とバスで向かった『百年の森』は、今から20年前には更地だった場所。そこに一から自然の森を創っていく取り組みに挑戦しているエリアを持つ大きな公園です。時間をかけ、ゆっくりと、しかし力強く育っているまだ細い白樺の姿や、下草の間から顔を出すキノコなど、深い森へと育って行く過程に触れることができます。秋らしい澄んだ青空のもと、木々の間に降り立つと同時に街のなかでは感じられない土の香りに包まれ、参加された方々の表情が和らいでいくようすが印象的でした。

まずはボランティアガイド方から、『百年の森』についてのガイダンス。この森の成り立ちや魅力についてお話いただいた後、いよいよ森の中へと向かいました。木々が覆う小径を歩きながら、時々、立ち止まっては、多くの命を育む森の環境やその大切さ、一つひとつの木々の特徴などについて解説が行われ、自然との接し方なども学習。私たちが森について理解し、正しく接しなければ、その豊かさが損なわれてしまう危険もあること、森の健全な育成を支えるために必要なことなど、一つひとつの言葉に参加された方々は大きく頷いていました。

  • ボランティアガイドの方のお話に興味津々

生命力に溢れる木々に気を取られていると、ガイドさんが足元を指差しました。目を向けるとそこには、鮮やかな色彩のキノコが! そして、よく見ると落ち葉の間にはたくさんのキノコが顔をのぞかせ、珍しい草花もたくさんあることに気がつきます。喜んだのは子どもたち。すぐ足元にある豊かな自然に目を輝かせていました。さまざまな小動物にも出会うことができ、「もっといないかな?」と探しまわる姿も見られました。

  • みなさん自然に笑顔がこぼれていました。

自然の大切さ、森の豊かさなどとよく言葉にはされますが、実際に見て、触れて、手触りや匂いを直接、感じることが大切であることを知る機会となった今回のイベント。気がつくとゆったりとした気持ちになっていました。私たちも自然の一部であり、そのなかにいることがまさに自然であることを教えられたような気がした森の教室でした。

  • 自然の中でのバーベキューは最高ですね

散策の後は、お楽しみの昼食の時間。森のなかをたっぷり歩き回った大人も、走り回っていた子どもたちもお腹はぺこぺこ。大きなテントを張り、コンロを準備してバーベキューのスタートです。ビールや飲み物もたくさん用意され、ご家族同士、和やかに話しながら、親睦を深めていました。森のおいしい空気も〝ごちそう〟になり、お腹も心も満足のひと時となりました。「森をたてようネットワーク」では、継続してこうした取り組みを行いながら、身近な環境について考える機会をつくっていきたいと考えています。

  • 同時開催した、HOPの家見学会の様子

この日はさらに、ニセコアリア内にあるHOPの家の見学会も実施。森からの恵みを大切に使い、活かした住まいをご覧いただきました。参加された方々からは「家具などが揃った竣工後の建物を見せていただき、改めてHOPのデザイン力、技術力の高さを感じました」「工場の方々からの説明もあり、HOPの家への理解が深まりました」などの感想も頂戴し、盛況となったことをうれしく思っております。こうした見学会も、随時行っていく予定です。