◆「足尾に緑を育てる会」の植樹活動を視察◆2005/04/23 |
今回、森を建てようネットワークが栃木県足尾銅山跡地の植林活動を視察に伺ったのは、今年10月に開講する第3回「HOP森の教室」のゲストである立松和平さんが、以前から「足尾に緑を育てる会」の植樹活動に参加されているということと、足尾鉱山跡地の植樹活動が、森を建てようネットワークで植林を行なっている、「芦別カナディアンワールド公園」と同じような植樹環境だったからです。
写真:立松和平さん (立松さんは10年間ずっと足尾の植林に参加されております) |
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足尾鉱山跡地も、芦別カナディアンワールド公園も植樹を進めている場所は山の斜面です。 足尾鉱山跡地は銅の採掘で木を根こそぎ伐採したことで斜面から土が流出して、草も木も育たないはげ山になってしまいました。
写真:足尾鉱山 (崖崩れの後が至るところにあります。) |
「足尾に緑を育てる会」の植樹現場は渓谷鉄道の終点、間藤から徒歩で1時間弱のダムの近くです。 現地は渡良瀬川渓谷。ここでの植樹活動は10年にも及ぶそうです。
写真:集合場所。 (スタッフはボランティアの方。) |
荒れた斜面に木を植える場合、どのような方法で植樹を行なっているのか、また植樹した木の定着を良くする為に何をしているのか、など現場でどのような工夫がされているのかを視察いたしました。
写真:受付から歩いて植樹場所へ。 |
下から見上げると斜面を階段状に土留めをした段々が、はるか上まで660段も続いています。現地ではその660段の各所でそれぞれの体力に応じて植樹します。
写真:急斜面に土留めをし客土をしてから、植林が始まります。 |
植樹エリアまで急な坂道を登ります。その後400段以上の階段が待っています。お子様連れや、自信の無い方は下部のエリアで植樹します。
写真:上から見た受付場所。 |
一見、緑色の清流に見える渡良瀬川ですが、足尾の鉱毒は渡良瀬川を伝って下流に広がりました。渡良瀬川はいまだに魚が住めるほどには環境が回復していないそうです。
写真:渡良瀬川 |
森をたてようネットワークでは、ニレ、ミズナラなど20本の苗木とペットボトルの水を持参して植樹しました。
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近隣にはカモシカや、さるが棲息する渡良瀬渓谷の一角ですが、伐採によって山の斜面から木々が失われたとき、どれほど自然が荒れていくかということを、視察スタッフは660段の階段状の植樹場所で実感しました。
写真:カモシカが苗木を食べないようにネットで周りを囲んでいます。 |
すでに植樹を終えて戻ってこられる方たちとたくさんすれ違いました。「こんにちは」とご挨拶すると皆さん同じように「こんにちは、ご苦労様です」と笑顔を向けて下さいました。見ず知らずの者同士がこんなふうに笑顔で挨拶を交し合えるのも木を植えて森を育てようという、同じ志を胸に抱いているからでしょう。 |
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